不安を解消！高齢ご両親の不動産売却の手続き方法

高齢になった両親の不動産を売却して、介護施設入所の費用にしたい。

高齢になった親の不動産を売却して、同居を勧めたい。

高齢となった親が不動産を売却する場合、１人で不動産取引をさせるのは不安だ。

最近、このようなご相談が増えています。

 

今回は、ご高齢になったご両親の不動産を売却する方法を解説します。

 

＜親が売主となって売却する＞

 

親が認知症などではなく、十分な判断能力がある場合は、親自身に売却手続きを進めてもらうことが一番良いでしょう。

契約手続きなどに子が同席し、親が行う契約手続きをサポートすると安心して不動産売却ができるでしょう。

親本人が不動産売却の手続きを行うため、相続時の相続人間での揉め事を回避することもできるでしょう。

 

＜親の代理人として子が売却手続きを行う＞

 

高齢になった親が、不動産売却手続きを行うことが不安な場合や、介護施設に入所していたり、長期入院をしている場合などは、子が親の代理人となり契約手続きを行うこともできます。

子が代理人として、契約手続きは行いますが、最終的には親（所有者）の意思確認をする必要があるため、親の判断能力は必要となります。

 

＜成年後見人制度を利用して不動産を売却する＞

 

親が認知症などを発症し、十分な判断能力を失った場合は、親本人による不動産売却も代理人を立てての不動産売却もすることができません。

このような場合は、家庭裁判所に申し立てを行い、成年後見人を指定してもらう必要があります。

成年後見人は、本人に代わり本人の財産を管理処分することができるため、子が成年後見人に指定された場合、不動産売却が可能になります。

しかし、成年後見人は家庭裁判所が指定するため、親族が必ず指定されるとは限りません。

弁護士や司法書士などの専門家が指定されることも多く、その場合は報酬を支払う必要があります。

また、成年後見人が不動産売却の必要がないと判断した場合は、不動産が売却されることはありません。

成年後見人が親族の意向通り財産を管理するとは限らないのです。

 

＜家族信託を利用して不動産を売却する＞

 

家族信託とは、自身の財産（預貯金や不動産など）を信頼できる家族などに託し、特定の人のために、あらかじめ定めた信託目的に従い、管理処分等を行う契約のことをいいます。

例えば、親の介護に使うことを目的として、親の所有する不動産を管理処分する権利を子に与えることができるのです。

親の判断能力がある間に、家族信託の契約を締結しておく必要がありますが、家族信託後に親が認知症を発症し、判断能力が著しく低下した場合でも受託者の判断で、不動産を売却することができます。

あまり知られていない制度ですが、成年後見人制度を利用しなくても不動産売却をすることができるので、年々家族信託を契約する方が増えています。

 

 

＜まとめ＞

 

ご高齢の方が、詐欺にあう事件などを最近はよく耳にします。

不動産売却は、大きなお金が動く取引です。

子供の知らない間に、不動産会社の口車に乗って、格安で不動産を手放してしまうリスクもあるかもしれません。

ご心配な場合は、交渉や契約手続きの際は立ち会ってあげてください。

今ではオンラインで繋いで、親御さんに説明している内容を一緒に聞かれて確認する方も増えています。

 

また、親御さんが認知症などを発症し、判断能力が低下した場合、不動産の売却は非常に難しくなります。

「親を介護施設に入所させるために、親の自宅を売却したい」と思っても、不動産は売却できません。

家族信託をあらかじめ結んでおくことで、特定の財産の処分を必要な時に行うことができます。

親御さんが元気なうちに、家族信託の契約をすることをおすすめします。

 

ながろ不動産では、不動産売却のご相談の他に、行政書士として相続のご相談、遺言書の作成のご相談、家族信託のご相談を無料で承っております。

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