重要事項説明、重要事項説明書とは?|不動産売却豆知識(第3回)
2023/12/152024/02/19
不動産には専門的な知識や用語が多く、一般のお客様には特にわかりにくいと思います。
本ブログ内では、「不動産売却豆知識」シリーズとして、不動産取引に役立つ豆知識を解説します。
不動産取引に役立つ豆知識を解説していく不定期更新シリーズの第3回!
「重要事項説明とは?」をテーマに解説します。
<重要事項説明、重要事項説明書とは>
重要事項説明については、宅地建物取引業法(以下「宅建業法」という)35条1項で規定されています。
宅地建物取引業者(以下、「宅建業者」という)が、不動産の売買、交換を代理または仲介する場合、買主に対し、契約をするまでの間(契約前に)に、重要事項説明書を交付の上、説明しないといけないとされています。
契約前に、不動産売買契約を締結するかどうかの意思決定に影響を及ぼすであろう重要な事項について、不動産知識を有した宅地建物取引士に説明をさせ、買主が説明を受けた上で契約を締結するかどうかの最終判断をするためのものを重要事項説明といいます。
その説明に当たり、交付される書類が重要事項説明書といいます。
なお、重要事項説明時に、宅地建物取引士は、必ず宅地建物取引士証を提示しなければなりません。
<重要事項説明は省略できるのか>
重要事項説明は、一般消費者の場合、いかなる理由があっても省略できません。
なお、売主への重要事項説明の法的な義務はありませんが、売主の取引内容、対象物件についての説明内容を理解した上で契約することが好ましいため、売主も重要事項説明を受ける方がいいでしょう。
<重要事項説明書に記載されている内容とは>
重要事項説明書に記載されるべき事項については、宅建業法35条1号から14号に記載されている事項になります。
重要事項説明書に記載されるべき事項は、取引の対象物件に関する事項と契約条件に関する事項に大きく分類されます。
記載内容の具体例は、下に記載していますので、ご参照ください。
◎取引の対象物件に関する事項
・登記されている権利の種類及び内容、登記名義人の氏名等(1号)
・都市計画法、建築基準法、その他法令による制限の概要(2号)
・私道負担に関する事項(3号)
・飲用水、電気、ガスの供給、排水の為の施設の整備状況(4号)
・宅地造成又は建築工事の完了前の宅地建物については完了時における形状、構造等(5号)
・区分所有物については建物の敷地の権利や共用部部に関する事項(6号)
◎主な契約条項に関する事項
・売買代金や賃料以外に授受される手付金や敷金等の額及びその目的(7号)
・契約解除に関する事項(8号)
・損害賠償の予定又は違約金に関する事項(9号)
宅建業法35条1号から14号に記載されている事項以外にも、買主の契約締結の意思決定に影響を及ぼす重要事項については、重要事項説明書に記載の上、説明する必要があります。
<まとめ>
宅建業法は、不動産取引に関する知識や経験が十分にない売主に代わり、宅建業者が専門的な知識や経験を活かし、買主に対し重要事項説明を行うことを課しています。
契約日に、契約書読み合わせの直前に重要事項説明が行われてる場合が多くあります。
重要事項説明は、契約締結の意思決定に関わる重要な内容になりますので、契約日前までに宅地建物取引士に一度説明を受けておいた方がよいでしょう。
重要事項説明の内容を十分に理解したうえで、契約を締結することが重要です。
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<この記事の執筆者>
株式会社ながろ不動産
愛媛県松山市本町6-6-7 ロータリー本町306号
代表取締役 長櫓 陽光(ながろ ようこう)
宅地建物取引士
行政書士(愛媛県行政書士会所属)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
不動産業界歴10年以上
電話番号 : 089-994-6393
FAX番号 : 089-994-6394
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