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不動産売却時の手付金の設定について|不動産売却豆知識(第18回)

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不動産売却時の手付金の設定について|不動産売却豆知識(第18回)

不動産売却時の手付金の設定について|不動産売却豆知識(第18回)

2024/01/182024/02/19

不動産には専門的な知識や用語が多く、一般のお客様には特にわかりにくいと思います。

本ブログ内では、「不動産売却豆知識」シリーズとして、不動産取引に役立つ豆知識を解説します。

不動産取引に役立つ豆知識を解説していく不定期更新シリーズの第18回!

「手付金」をテーマに、不動産売却における手付金の性質、設定額について解説します。

 

<手付とは>

不動産売買契約における手付には、「解約手付」としての性質を持ちます。

解約手付とは、売買契約締結後、理由の如何にかかわらず、契約を解除できる手付のことをいいます。

通常、契約締結後、1週間から10日後を手付解除期日と設定し、契約締結日から手付解除期日までの間であれば、買主は契約締結時に支払った手付金の放棄売主は受け取った手付金の倍返しをすることで手付解除をすることができます。

 

◎例

1月10日に、買主は手付金50万円を支払い売買契約締結。

手付解除期日は、1月20日。

買主が1月19日に手付解除する場合

手付金50万円を放棄することにより、売買契約を手付解除できる。

売主が1月19日に手付解除する場合

契約締結時に受け取った50万円を返却し更に50万円を支払うことで売買契約を手付解除できる。

 

<手付金の額の設定する際の注意点>

通常、売買代金の1割を手付金の額として設定します。

ただし、手付金の額については、契約条件に含まれるため、売主・買主双方の交渉で決定されます。

買主の中には、契約段階では住宅ローンの実行がされていないため、契約締結時にまとまった現金(手付金)を用意できない場合もあります。

そのため、手付金の額を1割よりも少額にするケースがあります。

 

・手付金を少額にする場合の注意点

不動産会社による仲介で売買契約を締結した場合、売主・買主に仲介手数料の支払い義務が発生するのは契約締結時になります。

通常の媒介契約では、不動産会社は売買契約成立することで仲介手数料をいただく

手付解除によって、不動産売買契約が解除された場合であっても、仲介手数料は媒介契約に従い満額請求されます。

全国宅地建物取引業協会の媒介契約書では、「不動産会社の媒介によって、目的物件の売買又は交換の契約が成立したときは、不動産会社は、売主に対して、報酬(仲介手数料)を請求することができます。」と記載されているからです。

売主、買主の都合により、売買契約を解除した場合、仲介手数料は発生することになります。

手付金を少額に設定した場合、仲介手数料が支払われた手付金で賄われない場合があります。

高額な不動産の売買の場合、仲介手数料も高額になりますので注意が必要です。

 

<まとめ>

不動産売買の契約条件を売主、買主の間で交渉する際に、買主の都合により、手付金の額を少額にするケースが多く見受けられます。

手付金を少額にすることで、買主が手付解除しやすくなるだけではなく、売主にとっては没収した手付金で賄わうことのできない仲介手数料を請求されるリスクがあります。

不動産会社によっては、手付金を少額に設定するリスクを説明しないまま契約するケースもありますので注意が必要です。

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<この記事の執筆者>

株式会社ながろ不動産
愛媛県松山市本町6-6-7 ロータリー本町306号

代表取締役 長櫓 陽光(ながろ ようこう)

宅地建物取引士

行政書士(愛媛県行政書士会所属)

2級ファイナンシャルプランニング技能士

不動産業界歴10年以上

電話番号 : 089-994-6393
FAX番号 : 089-994-6394


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