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相続した不動産の売却における売主の説明義務とは?

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相続した不動産を売却する時の説明義務とは?

相続した不動産を売却する時の説明義務とは?

2024/02/132024/02/13

不動産を相続する場合、縁もゆかりもない土地や建物を相続することもあります。

また、親が住んでいる実家を相続した場合においても、実家を離れていた場合など、相続した不動産について詳細を把握していないこともあります。

 

今回は、相続で取得した不動産を売却する場合、売主は買主に対しどこまでの説明義務があるのか解説いたします。

 

 

<売主の説明義務とは>

一般的に、宅建業者(不動産会社)でない売主の説明義務違反が認められる場合は、判例によると下記の2点です。

 

・虚偽の事実を告知した場合。

・売主側で信義則上、買主に対して事実を告知すべきである場合に当該事実を告知しなかった場合。

 

売主が買主に対し嘘の説明したり、伝えるべき重大な事実を伝えなかった場合は説明義務違反となるのです。

また、裁判例として、売主が説明すべき事項について「認識が可能であった」場合や、「悪意と同視すべき重過失により知り得なかった」場合、売主は説明義務違反を問われる可能性があります。

 

<相続人が売主の場合の説明義務とは>

売主が相続して取得した不動産を売却する場合も、上で解説した売主の説明義務と同じです。

相続により取得した不動産について、売主が知らない不動産の事情まで説明する義務があるかについても、その事情について「認識可能であった」場合及び、「悪意と同視すべき重過失により知り得なかった」が判断基準となります。

 

なお、宅建業者でない売主が不動産売却を行う場合、不動産会社に売却を依頼することが多いと思います。

その場合、宅建業者である不動産会社が、買主に対し重要事項説明を行うため、売主には買主への説明義務は原則ありません。

ただし、宅建業者への虚偽の説明や、事実の不告知があった場合には、売主の説明義務違反となるので注意が必要です。

 

<説明義務がある事情の例>

過去に私が不動産売却のお手伝いをさせていただいた売主様から、不動産売却の前に伺った事情で買主様に説明した具体例を解説します。

・心理的瑕疵について

お父様がお亡くなりになり、不動産売却の相談をいただいたケースで、お父様が1人でお住まいのなか、孤独死をされており発見まで数週間かかり、ご遺体の腐敗が進んでいた。

国交省の「人の死の告知に関するガイドライン」に従い、買主様に説明を行った。

不動産売却時における心理的瑕疵については、「心理的瑕疵のある不動産(事故物件)を売却する際の告知義務とは」にて解説しております。ご参照ください。

・過去の水害について

松山市内では、水害ハザードマップの浸水区域は広範囲に及ぶため、購入検討される際にあまり気にされない方が多い。

ただし、過去に水害があったかなかったか、売主様やご近所の方に聞き込みを行い、調査する。

具体的に売主様の幼少期に浸水したケースなど、過去に実際に浸水したことがわかった物件については、買主様に浸水した地域である旨説明を行った。

 

<まとめ>

相続した不動産に限らず、不動産売却を行う際は、宅建業者に不動産売却を依頼する方が多いと思います。

宅建業者が不動産について専門家として調査しますが、売主にしか知り得ない「説明しないといけない事情、事柄」なども多くあります。

買主にとっては、宅建業者が契約前に行う重要事項説明が不動産についての説明の全てです。

重要事項説明に記載されていない事が契約後に判明すれば、売主または宅建業者の説明責任が問われます。

重要事項説明については、売主に対し行うものではありませんが、宅建業者が作成した重要事項説明書が売却する不動産についての「説明すべき事情」を網羅しているのか、売主自身も確認する必要があるでしょう。

重要事項説明については、「重要事項説明、重要事項説明書とは?」にて解説しておりますので、こちらもご参照ください。

 

ながろ不動産では、不動産売却の不動産調査を徹底し、重要事項説明書を作成しております。

愛媛県内、松山市周辺の不動産売却をご検討の方、不動産についてのお困りごとなどございましたら、「お問い合わせフォーム」までお気軽にお問合せください。

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<この記事の執筆者>

株式会社ながろ不動産
愛媛県松山市本町6-6-7 ロータリー本町306号

代表取締役 長櫓 陽光(ながろ ようこう)

宅地建物取引士

行政書士(愛媛県行政書士会所属)

2級ファイナンシャルプランニング技能士

不動産業界歴10年以上

電話番号 : 089-994-6393
FAX番号 : 089-994-6394


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