遺言書を確実に実行するために遺言執行者を指定しよう|遺言相談ブログ(第4回)
2024/03/262024/03/26
「親族間の相続争いを防ぐため」
「お世話になった方へ遺産を遺贈するため」
「死後、家族の生活を守るため」
「どうしても守って欲しい財産を特定の相続に相続させるため」
このような、ご自身の希望を死後に実現させるために、遺言を作成してみませんか?
行政書士である筆者が、遺言について解説する不定期ブログ第4回!
今回は、「遺言書を確実に実行するために」をテーマに、遺言執行者の指定について解説いたします。
<遺言執行者とは>
遺言執行者とは、遺言の執行をスムーズに行うために、被相続人から指定もしくは、家庭裁判者から選任を受けた者をいいます。
遺言執行者は、弁護士などの専門職だけではなく、配偶者や子供といった親族もなることができます。
ただし、未成年や破産者は遺言執行者になることはできません。
<遺言執行者の指定方法>
遺言執行者の指定方法は、大きく2つあります。
遺言によって指定する方法と、利害関係人が家庭裁判所に請求して遺言執行者が選任される方法があります。
◎遺言によって指定する方法
遺言によって、遺言執行者を指定することができます。
生前に、弁護士などの専門家や親族に遺言執行者を依頼しておきましょう。
その際に、遺言執行者の報酬を決めておき、遺言に報酬額を記載しておくとより良いでしょう。
◎家庭裁判所に請求する方法
遺言にて遺言執行者が指定されていない場合や、指定された者が遺言執行者を辞退した場合など、遺言執行者がいない場合には、利害関係人は家庭裁判所に遺言執行者の選任を請求することができます。
選任の際に、遺言執行者へ支払われる報酬も決定されます。
<遺言執行者の任務とは>
遺言執行者の任務は、遺言の内容を確実に執行することです。
財産目録の調製や管理、その他遺言の執行に必要な一切の行為を行うことができます。
ただし、遺言に記載されていない財産については、その職権が及ぶことがなく、遺言に記載のある特定の財産についてのみ執行を行うことになります。
遺言執行者は就任すると、正当な事由がなければ解任することはできません。
万が一、遺言執行者を解任したい場合には、家庭裁判所の許可が必要になります。
<遺言記載例>
遺言執行者を指定する遺言を書く際の記載例をご紹介します。
遺言者は、遺言執行者を次の者に指定する。
氏名 〇〇✕✕
住所 愛媛県松山市本町六丁目6-7
生年月日 昭和〇年✕月△日
なお、遺言執行の報酬として〇〇円支払うこととする。
<遺言執行者が必要な手続きとは>
子の認知や相続人の廃除、その取消を行う場合には、法律により遺言執行者による手続きが必要になります。
<まとめ>
遺言を確実に執行するためには、生前に遺言執行者を指定し、遺言執行者に遺言の保管をお願いする場合もあります。
遺言を作成し保管していたが、遺言が気づかれなかったり、誤って捨てられてしまっては、せっかく残された家族のために書いた遺言が無駄になります。
遺言内容を確実に実行させるためにも、遺言執行者を遺言に記載することをご検討ください。
遺言執行者の指定以外の遺言で指定できる内容については、「遺言書でできること、できないこと」にて解説しておりますので、あわせてご参照ください。
ながろ不動産では、行政書士の遺言相談を承っています。
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<この記事の執筆者>
株式会社ながろ不動産
愛媛県松山市本町6-6-7 ロータリー本町306号
代表取締役 長櫓 陽光(ながろ ようこう)
宅地建物取引士
行政書士(愛媛県行政書士会所属)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
不動産業界歴10年以上
電話番号 : 089-994-6393
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