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不動産売却のトラブル対策に!ホームインスペクションのメリット・デメリット

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不動産売却のトラブル対策に!ホームインスペクションのメリット・デメリット

不動産売却のトラブル対策に!ホームインスペクションのメリット・デメリット

2024/06/012024/06/01

中古の戸建てやマンションを売却する場合、売主にとって一番不安なのは、引渡し後のトラブルではないでしょうか?

 

以前は瑕疵担保責任と呼ばれていた売主の責任が、2020年の民法改正で「契約不適合責任」と改められました。

この改正は、単なる名称の変更ではなく、買主の請求できる権利が拡充されたもので売主にとっては、厳しい改正となりました。

契約不適合責任については、「不動産売却時の売主の契約不適合責任とは?」にて解説しています。

この対策として、ホームインスペクションを利用する方が増えています。

 

今回は、不動産売却時にホームインスペクションを利用するメリットとデメリットをご紹介します。

 

<ホームインスペクションとは>

ホームインスペクションとは、建物を診断する第三者の専門家に、建物の状態を診断してもらうサービスをいいます。

不動産売却をするうえで必須の調査ではありませんが、不動産売却後のトラブルを避けるために利用される方が増えています。

また、売却するためだけではなく、建物のメンテナンスのために利用される方もいます。

 

【一戸建ての主な調査内容】

外壁のひび割れ、塗装状態の確認

構造耐力上主要な部分(柱や基礎など)の確認

建物の傾きの有無の確認

屋根裏、軒裏の雨漏り確認

給排水管の破損確認(水漏れ・排水詰まりの有無の確認)

電気、ガス、換気扇などの設備の確認

シロアリ被害

 

【マンションの主な調査内容】

床のたわみや傾き、劣化の確認

天井、壁の破損状況、カビ、傾きの確認

給排水状況の確認

電気、ガス、換気扇などの確認

共用部分の目視確認

 

<ホームインスペクションのメリット>

不動産売却をするうえで、ホームインスペクションを利用するメリットを解説します。

 

1.不動産の価値を明確に示せる

ホームインスペクション済みの不動産は、中古不動産市場での価値は高まっています。

ホームインスペクションの結果を購入検討者に提示することで、正確な建物や設備の状態を把握し購入を検討することができるからです。

中古戸建てやマンションの場合、購入後に気づく欠陥を心配し、価格交渉の幅が大きくなる傾向にあります。

ホームインスペクションの結果を示すことで、買主は安心し不動産購入をすることができるため、価格交渉の幅を抑えることが期待されます。

 

2.契約不適合責任対策

ホームインスペクションをすることで、民法改正で売主の責任が強化された「契約不適合責任」の対策をすることができます。

売主は、契約内容に適合した品質、数量の物件を引渡す責務を負っており、引渡した物件に問題があった場合は、債務不履行になってしまいます。

そこで、事前にホームインスペクションを行い、調査内容を契約書や重要事項説明書に落とし込むことで、売主の契約不適合責任のリスクを抑えることができます。

 

「売主の契約不適合責任免責」を条件に契約することも可能ですが、その条件を買主に合意してもらうには、価格交渉は必須でしょう。

5万円から10数万円で行えるホームインスペクションの方が安くつくかもしれません。

 

3.既存住宅売買瑕疵保険に加入できる

既存住宅売買瑕疵保険とは、不動産売却後に物件に欠陥などトラブルが生じた際に補償が受けられる保険です。

既存住宅売買瑕疵保険は、売主を守る保険ですが、売主が保険に入っていることは買主にも安心感を与えることができます。

この保険は、ホームインスペクションを行うことが加入条件となっています。

 

<ホームインスペクションのデメリット>

1.良い結果だけとは限らない

ホームインスペクションの結果は、売主にとって良い結果とは限りません。

その結果については、買主に全て伝える必要があります。

発覚した欠陥などを伝えず、契約不適合責任免責を条件に契約した場合、売主が知っていた欠陥については事実不告知として、賠償責任など生じるリスクがあります。

ホームインスペクションは、物件を良く見せるために行うものではなく、不動産の状態を明確に提示するために行うものであることは理解する必要があります。

 

2.費用がかかる

調査内容、物件の大きさによって費用は変わりますが、5万円から10万円前後の調査費用が必要となります。

 

3.調査会社選びが難しい

ホームインスペクションは、まだ歴史の浅いサービスです。

最近、話題になることが多く、ホームインスペクション調査会社が増えています。

なかには、国土交通省のガイドラインを守らず調査をしている会社などもあるようです。

住宅売買瑕疵保険の加入基準を満たせる調査」を行う会社かどうか、必ず確認するようにしましょう。

 

<まとめ>

今回は、ホームインスペクションについて解説しました。

売主様にとって、費用のかかる調査にはなりますが、売却後のトラブル回避のためにも検討してみてはいかがでしょうか。

 

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<この記事の執筆者>

株式会社ながろ不動産
愛媛県松山市本町6-6-7 ロータリー本町306号

代表取締役 長櫓 陽光(ながろ ようこう)

宅地建物取引士

行政書士(愛媛県行政書士会所属)

2級ファイナンシャルプランニング技能士

不動産業界歴10年以上

電話番号 : 089-994-6393
FAX番号 : 089-994-6394


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